2015年12月8日火曜日

日本の医療システムの将来−低コストで公平な質の高い医療の維持 NEJM 2015







 4年前,日本は国民に対して低コストで,公平性を改善しながら良質な医療を達成してから50年を迎えた.1961年,高度経済成長が始まった時期,国は比較的貧しかった(GDPは英国の半分だった)が,日本は国民皆保険を成し遂げた.その後の半世紀,この制度は医療システムを成立させ続け,公平性を保ちつつ,世界的な医療の世界的外交戦略においても皆保険の原則を適用してきた.しかし現在,日本は,経済の停滞と人口の急速な高齢化および出生率の低下のために,深刻な財務上のプレッシャーに直面している−しかし,このような困難にも関わらず,日本は医療システムを維持しようと努力している.

 今回は研究論文ではなく,New England Journal Medicineのコラム記事である.
 日本の医療の成果と問題点が紹介されていて,医療従事者には常識的な内容とも言えるが,他国からの客観的な視点で書かれた記事を読むと,論点が整理されてわかりやすい.

 とくに,「公平性を重視する国民性」とか「質や効率性よりも装置や組織が重視されてきた」という部分はまさにその通りであり,よく分析されているなと感心する(著者の1人は日本人のようであるが).

 記事の締めくくりは比較的楽観的なまとめとなっているが,はたしてどうだろう?

本文はこちらから入手できます.
日本語訳はこちら(パスワードは記事のタイトルの単語の頭文字をつなげてください.大文字・小文字は区別して,記号を除いて10文字目まで).
例:If You don’t Stand for Something, You will Fall for Anything. -> IYdSfSYwFf

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