放射線誘発認知毒性:成人における病態生理と毒性を軽減させるような介入 Neuro Oncol 2018
抄録
放射線療法は,原発性脳腫瘍のある患者と同様に脳への転移の疾患のある患者の治療においてありふれたものである.しかしながら,この治療には代償が伴い,脳照射,特に全脳照射では,頻繁に認知機能低下を伴う.放射線誘発性の合併症の説明となる正確な機序は,いまだに完全にはわかっておらず,現在進行中の研究の活発な領域であり続けている.この記事では,我々は,脳照射が認知機能低下を生じさせる機序の仮説とともに治療誘発性の認知機能低下を予防し,最小限に食い止め,回復させるような有望な治療アプローチをレビューする.我々はさらに,部位に特異的な放射線誘発性変化あるいは機能的変化とその臨床的帰結との関連性を判別するために用いることができる可能性のある画像化モダリティの進歩をレビューする.
脳へのダメージの機序として,海馬の神経前駆細胞の減少,微小環境の変性,酸化ダメージ,神経血管系へのダメージ,神経細胞の構造的・機能的変性といった要因を挙げている.
介入としては,メマンチンは比較的有望で,その他は全脳照射を避けるための方法がメインである.近年の画像診断で,テンソル強調画像での神経線維の画像化や機能画像は,放射線照射後に特徴的な脳損傷のパターンを理解する助けになっていくことだろう.
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例:Everything’s got a moral, if only you can find it. -> Egamiycfi
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