2022年1月11日火曜日

反復経頭蓋磁気刺激:咽頭嚥下障害を治療するための新しいアプローチ Curr Gastroentereol Rep 2016

 


反復経頭蓋磁気刺激:咽頭嚥下障害を治療するための新しいアプローチ












抄録 近年,反復経頭蓋磁気刺激は,ヒトの中枢神経刺激を生じさせるために用いられる技術であり,ますます関心を集めるようになり,嚥下障害の治療において実験的に適用されてきた.このレビューでは,嚥下障害に関する反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)の応用に関する現時点での研究の概要を提示する.ここで,我々は,rTMSの効果の基礎となる機序と,健常被験者と嚥下障害の患者の両方のおける研究からの結果をレビューする.嚥下障害に関する臨床研究は,主に脳卒中後の嚥下障害に着目されてきた.我々は,研究間の大きな違いのために,この神経刺激法の有効性についての結論を導くことがなぜ難しいかを議論する.ここで関心の対象となっているのは,嚥下障害のリハビリテーションについての実地診療への移行に先立って,嚥下障害の患者に対するrTMSの応用についてまだ研究されていない潜在的な研究上の疑問を刺激することである.

 嚥下障害に対する反復経頭蓋磁気刺激rTMSのレビューである.
 対象の基準,刺激部位,刺激のパラメータ,セッションの回数など,方法にばらつきはあるが,総じて好ましい結果が出てきており,嚥下障害においてもrTMSによるニューロモデュレーションは効果がありそうである.

 一番の問題は刺激部位の選択ではなかろうか.本来であれば,喉頭挙上が不良な嚥下障害なら顎舌骨筋,咽頭収縮が不良な嚥下障害には咽頭筋といった刺激の使い分けが好ましいと思うが,顎舌骨筋はともかく咽頭は特殊な機器がないとMEPを確認できない.
 このあたりの問題が解消されると,臨床での使用も普及するかもしれない.

本文はこちらから入手できます.
日本語訳はこちら(パスワードは論文タイトルの単語の頭文字をつなげてください.大文字と小文字は区別して記号は除いて10文字目まで).
例:God is in the Details. -> GiitD

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