2017年5月2日火曜日

脳卒中後の運転能力:評価と回復 Neurologia 2014

 
脳卒中後の運転能力:評価と回復
















抄録
緒言:脳卒中後の運転能力は,自立の象徴として多くの著者によって認識されてきた.そして,適切な社会再統合と密接に関連している.しかしながら,脳卒中に罹患した患者の運転能力を誰がどのように評価すべきなのかははっきりしていない.神経リハビリテーションは,脳卒中に罹患した患者に改善をもたらすことができる.したがって,患者は適切な神経リハプログラムの最後に運転を再開できる.
この記事の目的は,運転能力を評価するための方法論と患者の運転能力を回復するために適用される治療法について現在のエビデンスを紹介するための文献的レビューを提示することである.
開発:文献検索は,1993年から2011年の間の期間について,種々のデータベースで行った.研究は運転能力を評価する方法と神経リハの評価法に基いて別々に解析した.
結論:脳卒中患者の運転能力に少しでも疑いがあるなら,患者は適切に評価されるべきである.文献にしたがって,このよう患者を評価する適切な方法は,路上の評価につれていくことのできる人を決定できるような多職種での評価を用いることである.現在,用いられている神経リハ訓練は脳卒中患者の運転能力を改善できるかもしれない.

 脳卒中後の運転に関するレビュー.あまり明確な結論が出ているとは言い難いが,一定の参考になる資料ではある.

 このレビューの要旨としては,神経心理テストだけではなく路上テストを行うこと,しかし,路上のテストにも標準化された評価法はないということである.
 とはいえ,路上のテストは,要するに一般の運転免許希望者と同じ基準で評価すればよいということでもある.この点については,医療従事者だけでなく,自動車教習の専門家にも入ってもらえば,ある程度は補えるのではないか.病院と教習所(または運転免許試験所)との連携が作るのが理想であるが,相手が公的組織になるとハードルは高いかもしれない.

本文はこちらから入手できます.
日本語訳はこちら(パスワードは論文タイトルの単語の頭文字をつなげてください.大文字と小文字は区別して,記号は除く).
例:A Sound mind in a Sound body.-> ASmiaSb

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