脳卒中後の歩行障害に対する歩行訓練と組み合わせた両側の下肢運動領域上に適用した高頻度反復経頭蓋磁気刺激:予備的研究
抄録
目的:ダブルコーンコイルは,下肢運動領域への磁気刺激の投与を可能にし,その領域の神経活動性を修飾する.コイルでの促通性反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)と理学療法の併用適用が,脳卒中後の歩行機能を改善するであろうことが期待される.この研究の目的は,脳卒中後の歩行障害に対するダブルコーンコイルでのrTMSと運動訓練を特徴とする入院患者のプロトコルの臨床効果を明らかにすることである.
被験者と方法:歩行障害のある脳卒中後片麻痺患者19人が研究された(年齢56.2±11.9歳).13日間の入院中に,各患者は高頻度rTMSとトレッドミル訓練を主体とする運動訓練を20セッション行った.1回のrTMSのセッションで,10-HzのrTMSを2000パルスを,ダブルコーンコイルを使って両側の下肢運動領域に与えた.歩行速度,生理学的コスト指数(PCI, Physiological Cost Index),Timed Up and Go Test(TUG)を入院日と退院日に評価した.
結果:プロトコルはすべての患者で有害作用なく完了した.併用療法は,歩行速度を有意に向上し(p<0.05),PCIを有意に低下し(p<0.05),TUGの実行時間を短縮した(p<0.05).
結論:高頻度rTMSと運動訓練を主体とするプロトコルは安全で実行可能であり,脳卒中後の歩行機能を改善できる.
目的:ダブルコーンコイルは,下肢運動領域への磁気刺激の投与を可能にし,その領域の神経活動性を修飾する.コイルでの促通性反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)と理学療法の併用適用が,脳卒中後の歩行機能を改善するであろうことが期待される.この研究の目的は,脳卒中後の歩行障害に対するダブルコーンコイルでのrTMSと運動訓練を特徴とする入院患者のプロトコルの臨床効果を明らかにすることである.
被験者と方法:歩行障害のある脳卒中後片麻痺患者19人が研究された(年齢56.2±11.9歳).13日間の入院中に,各患者は高頻度rTMSとトレッドミル訓練を主体とする運動訓練を20セッション行った.1回のrTMSのセッションで,10-HzのrTMSを2000パルスを,ダブルコーンコイルを使って両側の下肢運動領域に与えた.歩行速度,生理学的コスト指数(PCI, Physiological Cost Index),Timed Up and Go Test(TUG)を入院日と退院日に評価した.
結果:プロトコルはすべての患者で有害作用なく完了した.併用療法は,歩行速度を有意に向上し(p<0.05),PCIを有意に低下し(p<0.05),TUGの実行時間を短縮した(p<0.05).
結論:高頻度rTMSと運動訓練を主体とするプロトコルは安全で実行可能であり,脳卒中後の歩行機能を改善できる.
下肢に対する反復経頭蓋磁気刺激rTMSの予備研究である.
下肢の運動領域は脳の正中の深い部分にあり,通常のコイルでは刺激しにくかったが,ダブルコーンコイルを用いることで刺激が可能になった.この研究は,このコイルを用いたrTMSの安全性と歩行に対する効果を検討している.
結果は,歩行速度,PCI,TUGのいずれも効果を示しており,予備研究としてはまずまず有望な結果と言える.ただ,対象基準が杖なし歩行が可能な片麻痺患者となっているのは残念な点である.
臨床的には,歩行の自立度が上がったり,自立までの期間が短縮されると非常に意味があるため,その辺りの効果の検証に期待がかかる.
例:Laughter is the best medicine. -> Litbm
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