反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)は,脳卒中に対する行動療法の効果を強化できるような価値のある可能性を有した介入として登場している.その他の治療を併用して,rTMSはメタ可塑性のコンセプトを含んでいる.メタ可塑性に内在する恒常性の機序のために,興奮性を強化することとは別のものとして知られる介入が,あるタイミングの条件で適用されたときに相互作用を生じ,効果を強化したり逆の効果を生じさせることができる.“muscular wisdom”と同様に,その自己防御機構とともに,過剰な興奮性や過度に低い興奮性を避けるような恒常性のプロセスを伴う“synaptic wisdom”があるようだ.このようなプロセスには,行動療法による興奮性の効果を強化したり抑制したりするための意味がある.この記事の目的は,健常であるヒトでの研究から得られたようなメタ可塑性のコンセプトを,脳卒中リハビリテーションに関連付けし,脳卒中の予後を最大化するためにどのように影響し得るかを検討することである.
非侵襲的脳刺激,つまり経頭蓋磁気刺激や経頭蓋直流電気刺激を行うことで,脳の可塑性を高めてリハ効果を向上させるという治療はすでによく知られていると思われるが,プライミングとはこれらの刺激の効果を高めるための刺激である.
この記事ではプライミングの概念とその時点での臨床的な知見を紹介しており,参考になる.具体的な刺激方法やパラメータは紹介されておらず,引用文献を孫引きする必要があるが,最初に読むにはよい記事である.
非侵襲的脳刺激は様々な刺激法が考案されており,キャッチアップしていくのは少々大変なので,このような記事はとてもありがたい.
本文はこちらから入手できます.
日本語訳はこちら(パスワードは文献タイトルの頭文字をつなげてください.大文字と小文字は区別して10文字目まで).
例:Luck is a Matter of Preparation Meeting Opportunity. ->LiaMoPMO
0 件のコメント:
コメントを投稿