相互作用における臨床,科学,統治:物理医学とリハビリテーション医学における国際生活機能分類(ICF)のシステム全体にわたる実践のためのヨーロッパでの取り組み
抄 録
2001年の開始から,関連する物理医学とリハビリテーション医学の国際団体,地域団体,国内団体は物理医学とリハビリテーション医学における国際生活機能分類(ICF)の実践を目標としてきた.それによって,適切で実用的なツールの開発に貢献してきた.このようなツールは,日常的な実地診療や標準化された機能の報告,質の管理や研究における結果,エビデンスの情報に基づく政策にICFを実践するために利用可能である.教育的な試みによって,物理医学とリハビリテーション医学(PRM; Physical and Rehabilitation Medicine)の医師や他のリハビリテーション専門職たちのICFの知識が再強化され,数多くの実施計画で,ICFが実地診療,研究,政策においてどのように適用されているかが調査された.これでも国の医療システムのリハビリテーションサービス全体にわたる日常診療におけるICFノシステム全体に及ぶような実践が大いに欠けていた.ヨーロッパでは,システム全体にわたるICFの実施には,診療・科学・統治の間の相互作用が必要である.この委任を考慮して,ヨーロッパ医療専門職連合(UEMS; European Union of Medical Specialists)のPRMの委員会は,PRM,リハビリテーション,医療全体において,また,統治機構や非政府組織,民間部門との相互作用において,システム全体にわたるICFの実戦に向けてのヨーロッパでの取り組みを導くことを決定し,国際リハビリテーション学会のWHOへの協力計画と同じ立場をとった.この記事では,我々は,システム全体にわたるICF実戦に向けた現時点のPRMの内部・対外的方針アジェンダと,対応した行動計画を提示する.さらに,優先行動段階を明確にする−国内の質の管理と保険プログラムにおけるICFに基づいた標準化された報告法,医療に関連したリハビリテーションにおけるサービスの組織化のためのICFを用いた明確なリハビリテーションサービスの説明,ICFへのデータの質的連携と定量的マッピング,ヨーロッパの言語群におけるICF臨床データ収集ツールの文化的適応である.