2017年11月4日土曜日

嚥下の制御における皮質入力 Curr Opin Otolaryngol Head Neck Surg 2009





嚥下の制御における皮質入力





















レビューの目的
このレビューでは,嚥下の皮質制御における最近の研究の現在の大要と,ヒトの嚥下の神経生理学の領域の先端知識へのその関連性を示すことである.目的は,最近の知見に光を当て,まだ調査されていない研究の潜在的な疑問点を刺激することである.

最近の知見
ヒトの脳画像化の進歩は,ヒトの嚥下の皮質・皮質下の制御へのより新しい識見を大量にもたらした.これには嚥下の制御への半球の関与や神経損傷後の回復や代償の背景のメカニズムのよりよく理解することが含まれる.


まとめ
画像化技術と神経画像技術の進歩によって,嚥下の神経解剖と生理学についての我々の知識は,この20年に劇的に拡大した.多様な嚥下の皮質ネットワークと感覚入力が嚥下の皮質活動にどのように影響するかの統合と相互連結は,この精巧で,それでいて基本的な感覚運動機能を支える生理学的機序のよりよい理解を提供し始めたところである.嚥下の神経再構築のための実験的なパラダイムは,嚥下障害のリハビリテーションのための臨床診療への転換のためのエビデンスが提供され始めた.

 嚥下における中枢でのコントロールについてのレビューである.
 島皮質や前頭葉弁蓋部はかなり重要な中枢と思われるが,一次感覚運動野,基底核,補足運動野といった領域がどのように関与しているかはさらに研究が必要と思う.

 また,rTMSを利用した神経可塑性に直接介入する治療法の嚥下リハへの応用も少し紹介されている.この領域のエビデンスはまだまだ少ないと感じたが,有望な治療ではある.今後の質の高い研究が待たれる.

日本語訳はこちらから入手できます(パスワードは文献タイトルの頭文字をつなげてください.大文字・小文字は区別して10文字目まで).
例:A goal without a plan is just a wish. -> Agwapijaw

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