2015年3月2日月曜日

11. 失語症患者の健康関連QOLにおける重要な因子は何か?系統的レビュー


失語症患者の健康関連QOLにおける重要な因子は何か?系統的レビュー 






































抄録
目的:脳卒中後の失語症患者において,健康関連QOLの不良と関連がある因子,もしくは予測因子を決定すること.このような因子の理解をより深めることは,リハビリテーションプログラムのターゲットをよりよく決めることができる.
情報源:電子データベースで,医学(例えば,Mediline,Excerpta Medica Databese,Evidence-Based Medicine Reviews,Cumulative Index to Nursing and Allied Health Literature,Ovid,Allied and Complementary Medicine Database)と社会学(例えば,PsycINFO)を網羅したものを検索し,鍵となる専門家にアプローチした.
研究の選択:脳卒中後の失語症患者の健康関連QOLに特異的な情報を含む研究で,妥当性の確認されたQOL評価や質的データの分析に正当性の認められた方法を用いている研究を含めた.適格基準に対しては,2人の研究者が独立してスクリーニングした.
データ抽出:これは2人の研究者が独立して請け負った.不一致はコンセンサスをもって解消した.量的研究は,脳卒中急性期の予後予測モデルの系統的レビューのためのCounsell and Dennis' critical appraisal tool(CounsellとDeniisによる批判的評価ツール)で評価した.質的研究は,質的研究のためのCritial Appraisal Skills Program tool(批判的評価能力プログラムツール)で評価した.
データの統合:14研究が適格基準に適合した.(研究データが)非常に不均一だったので,データの統合は叙述的に行った.エビデンスは,失語症患者の健康関連QOLの主たる予測因子を決定するのに十分強力ではなかった.感情的なストレス/抑うつ,失語やコミュニケーション障害の重症度,他の医学的問題,活動制限,社会的ネットワークとサポートの側面は依然として重要な因子だった.
結論:感情的ストレス,失語の重症度,コミュニケーションや活動の制限,他の医学的問題,社会的要因が健康関連QOLに影響する.脳卒中の健康関連QOL研究には,失語症患者を含め,彼らは別に報告しなければならない.それは,このような患者の健康関連QOLの主たる予測因子を決定し,どのような介入がこの問題にもっともよく対応できるかを決定するためである.




失語症とQOLについてのレビューである.原著自体が限定的でレビューにはかなり苦労した形跡がうかがえるが,内容的は意外なものではなく,むしろ納得しやすいものであろう.
ただ,全体として受ける印象としては,社会的サポート以外の要素については,煎じ詰めれば質証の重症度の影響がかなり大きそうであり,これに対しては今以上の改善のための介入は簡単には見つかりそうにない.
1つ前のレビューでもあったような患者さんだけではなく家族を対象とした介入や,ピアカウンセリングも有望と思われるが,これらの介入の効果はQOLの側面からも評価していく必要がありそうだ.


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例:Let it go, let it go. I am One with the Wind and Sky. -> LigLigIaoW

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